技術屋魂!
ツイツイ損得勘定で物事を決める人が多い昨今・・・私も例外ではありませんが・・・
先日、とある会社から部品加工の依頼がありました。図面とワークを渡され、
「このワークにピッタリはまるように加工してほしい」と・・・
私は図面通り加工すればよいのだな・・・と思い、即了解!
現場に図面をおろし、図面通りに加工するもピッタリと合わない・・・
そこでお客様に再度連絡し図面が違うのではないか?と確認したら、
「とにかく合うようにして欲しい」と・・・(アバウトすぎる・・・)
光明丹という接触面のあたりを見るインクを塗り何度も何度も削り直しあたりを見る・・・曲面(球面)どうしだからR面がピッタリとなかなか来ない・・・
2.3度は仕方ないとしても・・・繰り返してもキリが無さそうだったし、元々図面指示が悪いから・・・そこにそんなに時間かけて意味あるの・・・違う仕事した方が良いのではないか・・・
と損得勘定が出てきたのですが・・・
現場の職人は職人魂というか・・・図面指示6.5Rに対し0.1Rづつ削ってややり直し・・・9.1Rまで削り・・・結局、曲面が単一Rではなく複合的なのではないかと結論付けてお客様に返しました。
私の中で
「そんなに時間かけてお金も大してもらえないのに・・・しかも要望にも応えられなくて・・・いい仕事じゃなかった・・・」と思いながらお客様に出向き説明しました
お客様は非常に感動され、
「私の期待以上によくここまで何度も何度も削ってくださった!その職人さんには頭が下がります・・・図面がおかしいことは我々も気づいてました・・・」
実はこの製品は某大手企業の部品の一部で図面指示に従っても上手く行かず、トラブルが多い部品だったそうでアチコチたらい回しにされている部品だとか・・・本当のR寸法が知りたくて弊社に依頼したとの事・・・
「かかった費用は全て請求してください。社長、いい職人さんをお持ちで幸せですね!」
反省しました・・・損得勘定で走っていたら、こんな言葉は掛けてもらえない・・・
ウチの社員はみんな真面目でいい社員ばかりだという事を改めて考えさせられました。
早速朝礼でこの話をし、もう一度原点に立ち探求心を持って仕事しよう!と話しました。
今朝の社員の様子・・・
年内の仕事に追われていますが、頑張ってます!